2012年4月15日日曜日

旅の人

金沢では、県外出身者で金沢に移り住んできた人を「旅の人」と言って、一歩引いて接するということが稀にあると聞いた。
10年以上、はたまた20年以上金沢の地で生活をしていても、旅の人という事には変わりないという話だ。
なんだか複雑な気持ちにならないでもない話ではあるが、私は、これは県民性をとらえた非常に面白い逸話だと思った。

私は隣の富山県出身であるが、わりかし金沢へ足を運びやすい高岡市の出である。
近いといえども倶利伽藍トンネルを抜ければそこは石川県。
街も風景も、性質も異なった場所であり、永い事見慣れた場所ではあっても意識せざるを得ない部分がどこかにある。

そんなどこかよそよそしさを自分の中で感じていた金沢に、この春から住む事となった。
未だ住民票を移していないのは富山県民のプライドだろうか。
旅の人としての金沢暮らし。肩肘張らないこの感じが、性に合っている。